表参道ヒルズ

asian-sweets2006-02-11

川崎大師の帰りに表参道へ寄った。
初日だったので、混んでいたが、安藤忠雄建築の建物は良かった。
見るよりも歩いて感じる。
コンクリートの打ちっぱなしは、私はやっぱりあまり好きになれないのだけど、
緩やかな坂はとても心地よく、建物の中なのに、歩いて、お店に入って、歩きつかれたら、坂の途中にある椅子で休憩して・・また歩いて。
ショッピングしながら、お散歩のような雰囲気。


同潤会アパートは、窓枠の木の古ぼけた感じや、石の階段の古い感じが失われていて、残念。
水の流れる音のBGMで自然感をだしていたが、打ちっぱなしの壁とあいまって、人工的な自然のイメージが。
外の並木の下を歩く気持ちよさには勝てないと思った。
たとえそれが人工的に植林された並木道であっても、自然には勝てないもんだなぁと。


そんな中で、建築物としてできるだけのことはされてたようには思う。


安藤建築についてNHK教育 福祉 2005年1月10日


安藤忠雄は、鳥取県米子市に高齢者のリハビリを中心にした病院を造っている。
着工は2006年7月。
この施設の院長の発案で、普通はできるだけ便利に、合理的にするが、あえて、みんなが積極的に出てきて、トップライト(屋根についてある天窓)の下、グルグル建物の中を散歩できるように、いろいろな人たちと出会えるようにしたそう。
だからリハビリルームには段差もある。「もっとよくなろう」としているなら、全部が便利で安全ばかりではなく、少し難しいところがあったほうが、頭に刺激があって自分の可能性を探していくきっかけになる。と院長も考えている。全て至れりつくせりではかえって老化し、結果的にとじこめてしまう形になり精神的な健康を奪われてしまうらしい。
忘れがちだが、肉体的なリハビリと同時に、精神的なリハビリも必要ということなのだ。


この病院の院長がすごいのか、安藤忠雄がすごいのかは分からないけど、完成が楽したら見てみたい。
街にできなくなった機能を、建物の中で行おうとするのって、なんだか、SF映画の20XX年、大気汚染が進み、地下にもぐった人類の近未来都市では・・みたいな感じ。老人施設というあたりが、設定は大分違うけど。
映画と違って空気が悪くて住めないとかいうわけではないのだから、そんなことを建築で解決するよりも、すみやすい街になったらいいんだろうね。本当は。