世界のお金の流れ


見逃せない記事を発見。メモ。


サブプライム問題で94億ドル(約1兆六百億円)の損失を出した米大手証券モルガン・スタンレー
出資したのは中国の政府系ファンド、中国投資有限責任公司。50億ドル(約5千7百億円)。


これに関連して載っていた表にびっくり。


サブプライムの救い手
2006年以降に政府系ファンドによる欧米金融機関などへの投資
(注)モルガン・スタンレーなどのしらべによる


投資額が多い順に並べると。。<投資される側> / <投資する側>/金額
UBS/GIC(シンガポール)/約100億ドル
スタンダード・チャータード/テマセク(シンガポール)/約80億ドル
シティグループ/アブダビ投資庁/約70億ドル
モルガン・スタンレー/中国投資/約50億ドル
マルフィン銀行/ドバイ系ファンド/約40億ドル
ブラックストーン/中国投資/約30億ドル
バークレイズ/中国国家開発銀行/約30億ドル
ロンドン証券取引所/ドバイ系グループ/約20億ドル
ドイツ銀/ドバイ国際金融センター/約20億ドル


サブプライムで打撃を受けた欧米金融機関を救済するなど、欧米の買収ファンドに変わる金融資本の担い手として浮上。
その8割はサブプライムが表面化した今春以降に表明した案件。
国家の意思を写すマネーは国際的な政治経済力のバランスに影響を及ぼす可能性がある。
但し政府系ファンドは長期保有が原則であるらしい。
サブプライム問題が生んだ中東・アジアの政府系ファンドと欧米銀との「奇妙な蜜月」。
安定した成長を続けたい新興国にとって、国内金市場の育成は課題で、ノウハウの吸収という国家戦力上の狙いがあるとの警戒も。(ピーターソン国際経済研究所)
今後政府系ファンドは数年後に10兆ドル規模に増えると予想され、投資先に選ぶのは時刻を含む新興国に基盤をもち、資産運用が得意な金融機関。
世界の金融市場の勢力図を変えるかもしれない。


2007年12月20日(木)日本経済新聞より


資本主義を創った欧米諸国。もちろん創った本人達が資本主義のしくみを誰よりも知っていて、経験もあり有利。当然。
おくれて資本主義経済に入ってきた、新興国は不利。そこにひずみが生じ、そのような非効率的な市場では、経験もお金もあるもの=欧米、が有利。だから皆、中東・アジアに投資した。伴い、発展もした。お金の流れは、投資にオイルマネーも加わり、欧米から新興国
だった。しかし、それがいまや逆。こんどは中東・アジアが儲ける番になっている。
流れは変わった。
その後どうなるのだろうか。
じっくり考えてみたい。
そして、それに乗るんだ。